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「アカウンタビリティ」の意味や用法を徹底解説!ポイントは「責任の範囲」

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「アカウンタビリティ」という言葉を聞く機会が多くなってきました。

よく耳にするので何となくわかっているつもりでも、その意味を的確に説明するとなると若干ハードルが上がり、答えに窮することもあるかもしれません。

そこで今回は「アカウンタビリティ」について、意味だけでなく語源や類語、用法や例文など関連する情報を解説します。


「アカウンタビリティ」の意味とは?

さっそく、「アカウンタビリティ」の意味を確認しましょう。

実は「アカウンタビリティ」が用いられる場面や用途は幅広く、1つに限定されるわけではありません。

そもそもが英単語ということもあり、完全に一致する日本語を当てはめにくいのです。

そこでまずは「アカウンタビリティ」の主要な意味合いと、元々の語源をチェックしておきましょう。

「アカウンタビリティ」とは「説明責任」のこと

「アカウンタビリティ」とは、日本語でいうところの「説明責任」に相当します。

具体的には経営者や取締役・管理者など、運営に関する一定の権限と責務を有する立場の者が利害関係者に向けて状況や詳細な内容を説明する責任を指します。

元々は経営用語の「会計責任」

「アカウンタビリティ」とは元々、“Accounting”(アカウンティング:会計)と“Responsibility”(レスポンシビリティ:責任)の合成語です。

日本語では経営用語の「会計責任」に相当し、経営者が株主や投資家などの利害関係者に対して経営状況や財務内容の説明・報告を行う責任を指すものとして用いられていました。

このため企業統治や経営・監査・経理などと親和性が高く、公的に使われる場面も多いことから広く知られています。

やがて「会計責任」に限らず、広い意味や様々な場面で用いられるようになったのが今日の「アカウンタビリティ」です。

「アカウンタビリティ」の使い方とは?

「アカウンタビリティ」の意味を把握したところで、実際の使い方を押さえましょう。

企業経営や会計の分野以外でも使われるようになったとはいっても、やはり基本的な用法や使用の場面は絞られます。

相手に理解を得るまでが「アカウンタビリティ」

「説明責任」という和訳が示す通り、「アカウンタビリティ」には相手の理解を得られるまでの責任が伴います。

よって、自分の主張を一方的に押し通すというスタンスではいけません。

説明するだけでなく、相手の理解を得られるように話をする必要があります。

「責任を追及できる権利」という意味もある

「アカウンタビリティ」には「責任を追及できる権利」という意味もあります。

これは主に、利害関係者側から運営側に対して説明責任を主張する際の用法です。

運営側は追求された内容に対し状況の説明や方策などを示すことによって、相手の理解を得られるまで誠意を持って対応する必要があります。

医療現場での使われ方とは?

「アカウンタビリティ」は医療の分野でも浸透しつつあります。

医者が患者に対して専門知識や専門用語をわかりやすく説明し、施術や治療の内容について患者からの理解を得るための責任があると考えられるようになったのです。

この背景として、一昔前には医者と患者の間における「情報の非対称性」が問題になりました。

医療に関する情報が不透明で、患者が不利な状況に置かれており関係性がフェアでないというものです。

医者が患者に対して専門知識や専門用語を的確に説明しない、もしくは説明を省略していたため、施術や治療の内容について正確な理解をしないまま医療行為がなされる事例が多かったのです。

「アカウンタビリティ」の例文

今や「アカウンタビリティ」は「説明責任」だけでなく「情報の透明性に関する責任」や「職務責任」といった意味合いでも使われているといえるでしょう。

例文

医者が患者に対し、処方する薬の成分や効能・副作用に関する開示の「アカウンタビリティ」を果たしている

例文

株主総会において、経営陣が議案および質疑について過不足なく説明もしくは応答し、関係者に対する「アカウンタビリティ」を全うした

例文

社内の新規プロジェクトに参画するスタッフに対し、プロジェクトの目標・各人の役割・成果報酬についての情報を開示することはプロジェクトリーダーの「アカウンタビリティ」である

例文

政府や行政機関は、納税者に対して税金の使途を明確に公開する「アカウンタビリティ」を負う

「アカウンタビリティ」の類語とは?

「レスポンシビリティ」と「インフォームドコンセント」の2つが「アカウンタビリティ」の類語として挙げられます。

「レスポンシビリティ」は日本語訳で「責任」に相当し、説明責任の意味は含まれません。

他方「インフォームドコンセント」は「情報提供に基づく合意」の意味で、情報提供が十分になされ、その上で意思決定の合意が形成されるというものです。

「レスポンシビリティ」とは実行責任のこと

「レスポンシビリティ」の責任とは、実行責任を指します。

もう少し詳しく述べると、「アカウンタビリティ」が結果や成果に対する説明までの責任を負うのに対し、「レスポンシビリティ」の場合は実行した段階で責任が消滅するという点が特徴です。

つまり成果責任はなく、プランを実行した結果や成果については不問であるということです。これが実行責任です。

「インフォームドコンセント」は納得のうえでの合意

「インフォームドコンセント」とは情報を受け取る側の理解と意思決定のことで、「アカウンタビリティ」とは高い親和性があります。

単に情報を受け取るだけでなく、納得・合意まで達する必要性があるのです。

「アカウンタビリティ」の例文で挙げたような、医療現場でのやり取りは典型例といえるでしょう。

投薬や治療の内容に対して患者側に適切な情報が提供され、その内容について正しく理解もしくは納得し、その上で合意するというプロセスが必要なのです。

医療行為における「インフォームドコンセント」を達成するには、医者から患者に対する「アカウンタビリティ」が必須であるということです。

まとめ

「アカウンタビリティ」の意味と具体的な使用例、類語との違いや関係性について述べてきました。

「アカウンタビリティ」は非常に便利な言葉ですが、一口に「説明責任」という和訳を暗記するだけでは的確なニュアンスを把握しきれません。

「レスポンシビリティ」の「実行責任」とは異なりますし、「インフォームドコンセント」の「情報提供の上、同意を得る責任」とも似て非なるものです。

「アカウンタビリティ」は元々が英単語ということもあって単純に日本語訳を当てはめたり暗記したりするだけでは適正に運用できません。

やはり例文や実例を交えて、正確ななニュアンスを汲み取っていくプロセスが必要なのです。

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