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「アサーティブ」の意味とは?ビジネスだけでなく日常会話にも役立つ考え方だった!

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アサーション、アサートなどの言葉がビジネスシーンでも飛び交うようになってきました。

今回はこれらの派生語である「アサーティブ」について記事をまとめます。

当記事ではアサーディブの意味を紹介し、これを前提とした「アサーティブコミュニケーション」や「アサーティブネストレーニング」にも触れていきます。


アサーティブとは?

アサーティブは元々英単語“assertive”が由来の言葉であり、アサーション“assertion”の派生語です。

そこでまずは形容詞であるアサーティブに触れる前に、名詞である「アサーション」をチェックしましょう。

アサーションの要旨は「相手の立場や意思を尊重しつつ、自分の意見を主張・表明する」という意味です。

2008年4月に施行されたJ-SOX法(日本版SOX法)の影響もあり、日本でもアサーションの言葉自体はかなり広く知られるようになってきました。

しかしJ-SOX法においては「監査要点・経営者の弁明」という解釈がなされていますが、本来はコミュニケーションを前提とした言葉である点を押さえておきましょう。

一般的にアサーティブという言葉を使う場面はコミュニケーションを前提とした状況です。

原型であるアサーションの意味を正しく理解しておくことが重要といえるでしょう。

なお“assertiveness”も”assertion”と同じくアサーティブの語源として知られる派生名詞ですが、日本では”assertion”(アサーション)の方が浸透しているといえます。

アサーティブの意味

日本語表現におけるアサーティブとは「相手の立場や意思を尊重しつつ、自分の意見を主張・表明するような」という意味を持つ形容詞であるということがいえます。

その精神性は心理療法に由来し、「自分と相手を同等に尊重しながらも、自身の意見や気持ちを適切に表現する」という思想が根底にあるとされています。

英語のアサーティブ(assertive)はどんな意味がある?

アサーティブの語源である英単語“assertive”の意味は、大別して次の2つです。

  1. 自信のある・自我の強い
  2. 断定的な・断言的な・独断的な

要点としては、日本語表現におけるアサーティブよりも強いニュアンスを持つという面を押さえておきましょう。

英語本来の意味合いとしては、リーダーシップや断定の色合いが強い言葉だということです。

ちなみに「自己主張が強い」という括りの英単語だと“insistent”(“insist”の形容詞)というものがありますが、こちらはより強引や執拗など、相手の意思を無視して強要するようなニュアンスが含まれます。

両者は本質的に似て非なるもので、“assertive”には強要する意味合いはありません。

アサーティブコミュニケーションってなに?

心理療法の1つである行動療法の方法論に由来し、「自分と相手を同等に尊重して人間関係を良好に保ちつつ、自己表現を行う」というものです。

アサーティブコミュニケーションの起源は1949年にアンドリュー・ソルター氏(Andrew Salter)が著した「条件反射療法(Conditioned Reflex Therapy)」だとされています。

ソルター氏は著書の中で「人は元々活動的であるのに、躾などの学習によって本来の活動性が抑制されている」として、自己主張の必要性を説きました。

さらに1960年代に入ると、ソルター氏の影響を受けた学者達がアサーティブコミュニケーションの方法論を確立し、そのトレーニング法を「アサーティブネストレーニング」として定着させています。

アサーティブコミュニケーションの会話例

具体例として、会話形式の例をご紹介します。

いずれも相手の意図を汲みつつ、自分の態度を明らかにすることを実践している点に注目してください。

例文

「今日のランチは洋食がいいな」
「おっ、いいね!でも実は気分的には和食なんだよね~」
「よし、それならフェアにジャンケンで決めよう!」

例文

「目的地までの経路は西ルートが良さそうだ」
「西ルートだと海が見えていいよね。でも、山のある東ルートも捨てがたいよ」
「それもそうだねぇ。よし、ちょっと遠回りだけど東ルートにしようか!」

例文

“How about having dinner at the restaurant with me?”
(あのレストランで、一緒に食事しませんか)
“No, thank you.”
(ありがとう、でも結構よ)

最後は英会話の例ですが、“No, thank you.”という言い回しはシンプルでいて優れたアサーティブコミュニケーションの典型例です。

相手の好意や厚意を尊重しつつ、自分の意思や感情を伝えるというポイントをしっかり押さえています。

仕事で使えるアサーティブな会話例

ビジネスシーンにおける3つの場面を想定してアサーティブな会話例をご紹介します。

例文:取引先

「御社の業界における社会的使命やステークホルダに対する責任というものは重々承知しております。確かに当社から提示する投資コストは莫大であり、短期的には相当な負担でしょう。しかしながら、当社との共同プロジェクトで得られる長期的な利益・便益をご考慮願えませんでしょうか。双方にメリットがあるはずです」

例文:部下とのやり取り

「普通の人より多くの仕事を任せているから、スケジュールがタイトなのは承知している。だけど君なら納期を守ってくれると信頼しているわけで、次からはしっかり頼む」

例文:上司とのやり取り

「部長、失礼します。先ほどのご指示につきまして、得意先B社に対するアプローチの部分に関して私の理解が不十分だったため、もう一度確認させていただけないでしょうか?」

例文:同僚とのやり取り

「信用しているからこそ頼ってるんじゃん、ギブ&テイクでいこうぜ!お前以外の奴にゃ弱いところは見せないぞ」
「わかってるよ、それにこないだA社の情報くれたしね!2日間ちょうだい、バッチリの予算見積もりを仕上げてみせるよ」

アサーティブの類語・関連語

アサーティブの類語としては「アサーティブネス」が挙げられます。

冒頭で述べた英単語“assertiveness”のカタカナ用語であり、意味は「自他を尊重した自己表現もしくは自己主張」というものでアサーションと同質といえます。

なお、アサーティブネスから派生した「アサーティブネストレーニング」という関連語もあります。

アサーティブネストレーニングの意味や表現方法

「アサーティブネストレーニング」とは、スキルや技法として自己表現の能力を高めていく訓練のことです。

躾や体験などの学習によって抑制された自分本来の活動性を取り戻し、自己責任に基づいて自身の意思や主張を表明できるように取り組む訓練といえます。

行動療法として位置づけられていることからも窺える通り自己肯定や自己愛と深い関係があります。

自己表現の能力を積極的に開放する方法論として会社や医療現場の研修などといった場面でも広く採用されています。

また、アサーティブネストレーニングにおける表現方法は「相手を尊重しつつ自己も肯定する対等な関係性のもと、意思表示や主張を存分に行う」というものです。

相手構わず自己主張をするのではなく、相手の主張に耳を傾けて意図を汲みながら自分の主張も正当に果たすということです。

まとめ

人にはそれぞれ個性があり、様々なタイプの人物がいます。

社会生活を送る上では各人の意思を尊重しつつ、自分の意思も反映させていくことが必要です。

円滑で良好な人間関係を築きストレスの少ない日常を実現するためにも、アサーティブの概念は非常に有効といえるでしょう。

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