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「アサイン」の意味とは?使い方のポイントは「権限」や「責任」にあった!

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ビジネスシーンにおいて、英単語を和訳せずそのまま使用するケースが多くなっています。

いわゆる業界用語という扱いではなく、ビジネス上のやり取りにおける事実上のスタンダード表現になってきているのです。

例えば「コールバックする」「ペンディングする」といった言い回しは、ビジネスシーンでは既に定着したといえるでしょう。

これらと同様の扱いになりつつある言葉として、今回は「アサイン」を取り上げます。


「アサイン」の意味とは?

まずは「アサイン」のそもそもの意味を押さえましょう。

「アサイン」の意味は次の2つに大別されます。

  1. 割り当てる
  2. 任命する

「割り当てる」の場合は、区画や役割などといった、物や仕事などを割り当てる際に使われます。

続いて「任命する」の場合は、人事に関するもので、役職や配属先に関する指示や命令を表します。

特徴としては、いずれも決定権や責任のある立場の者が物事を決めたり、役目や機能を割り振ったりといった「トップダウン」の性質を持つ言葉である点が挙げられます。

英語の「assign」が語源

「アサイン」は和製英語ではなく、元々英単語に由来するものです。

用法も英語とほぼ同じですが、文法面で動詞としての扱い方に違いがあります。

「アサイン」は名詞「アサインメント」の短縮形?

「アサイン」(assign)は動詞で、その名詞は「アサインメント」(assignment)です。

英語本来の活用形としては「アサインする」(Do assing)ではなく動詞の「アサイン」(assing)で成立するのですが、日本語表現の動詞は「~する」という形で活用するので英語の原型を崩して運用されています。

「アサイン」は動詞であり名詞「アサインメント」の短縮形ではありません。

そして表現上は「アサインする」という言い回しで運用されます。

「アサイン」の正しい使い方と例文

実際のビジネスシーンではどのように「アサイン」が使われているかをご紹介します。

既に多方面の業界で運用されている上、細かく見れば冒頭で述べた2つの意味だけではありません。

まずは論より証拠ということで、典型的な例文を列挙します。

例文:任命

これまで面倒を見てきた入社4年目の部下を、主任職にアサインした

例文:配属

人事異動により、この春新規オープンする店舗にアサインされた

例文:割り当て

マウスを新調し、カスタムボタンに「Back」のキーをアサインした

例文:割り当て

リゾートホテルで、眺望の良い海側の部屋をアサインされた

例文:契約合意

二社合同のプロジェクトについて、先ほど提携先A社とアサインした

5つ目の契約合意に関する例文は実に英語らしい表現が含まれるシーンです。

単なる同意や合意であれば「アグリー」(Agree)でよいということになりますが、このケースでは「契約に関する同意・合意」を取り交わしています。

この場面ではより適切な言葉として、やはり「アサイン」が相応しいといえるでしょう。

業界によって使われ方のニュアンスが少し違う?!

「アサイン」の基本的な用法を押さえたところで、もう少し詳しく見ていきましょう。

実は業界によって「アサイン」の使われ方は少しづつ異なるのです。

ここでは3つの業界を例に挙げてみましょう。

旅行業界

旅行業界で「アサイン」を使う場合は、主に宿泊部屋や乗り物の座席割り当てを指します。

宿泊部屋の割り当ては「ルーム・アサイン」、席の割り当ては「シート・アサイン」という風に使われます。

比較的近い言葉として「リザーブ」がありますが、これは「予約」の意味なので客が主体となって部屋や席を確保するというニュアンスです。

旅行業界で「アサイン」という表現をする場合は「運営側が客に対して区画やスペースを割り当てる」という意味合いになることを押さえておきましょう。

IT業界

IT業界で「アサイン」を使う場合は、主に「キーアサイン」(数値やキーの割り当て)を指します。

「キーアサイン」とはキーボードもしくはマウスのキーやボタンの一部に独自の設定を割り当て、特定の操作や機能を実行できるようにすることです。

「キーアサイン」の行為自体はビジネスに限らずPCユーザーの間で広く行われていますが、ビジネスシーンにおいてはやはりIT業界が中心である点も知っておいて損はないでしょう。

転職業界

転職業界で「アサイン」を使う場合は主に人材確保を指し、転じて「採用」「選出」の意味で使われることもあります。

ここでの注意点としては、転職や就職などは人事に関わるビジネスシーンであることが挙げられます。

先述の通り、人事や人材に関する内容で「アサイン」を行使する場面は権限を持つ立場の者からのトップダウンに限られます。

転職に成功した立場の人が用いる表現としては「B社にアサインされた」といった受身形の表現になる点に注意しましょう。

間違っても「B社にアサインした」などといった表現をしてはいけません。

「アサイン」の類語

日本語表現における「アサイン」の類語は主に2つあります。

「割り当て・割り振り」と、「任命する」です。それぞれどのような場面で用いられるかをチェックしましょう。

割り当て・割り振り

宿泊部屋や列車の座席、区画など物質的な対象をあてがう際には「割り当て」が使われます。

一方、役割や役職などのように部署に人を配置したり人員を配分したりという場合には「割り振り」を使います。

任命する

権威のある者が人事権を行使する際に用いる言葉で、「任せる・命じる」というトップダウンの意味合いがあります。

主に部署や勤務地などの配属先や役職を指示する際に使われます。

なお、この類語2つは冒頭で「アサイン」の意味として紹介した内容と重複しますが、言葉の響きとして「アサイン」という方が堅苦しくなく、よりくだけた印象になる点がポイントです。

「アサイン」の反対語

「アサイン」の反対語としては、「取り下げ」「除外」「除名」などが当てはまります。

英単語の“assing”には対義語が存在しませんので、文脈に応じて最適な日本語を当てはめる必要がある点に注意しましょう。

まとめ

「アサイン」のように、従来ビジネスシーンで使われることがなかった言い回しが一般的に流通するようになった背景として、短くて便利な言葉が多いという点が挙げられます。

日本語で同じニュアンスを伝えようとすると単語ではなく文章になってしまったり、あるいはより文字数の多い単語になってしまったりという場合が多いのです。

ここで大事なのが、正確な使用法やニュアンスを理解しているかどうかという点です。

便利な言葉ほど無意識に、あるいは何となく使ってしまいがちです。

中には本来の英単語の意味合いとは異なる使われ方をしている言葉もあるため、英単語本来の意味合いと、ビジネス用語としての意味合いの双方をチェックしておく必要があります。

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