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ビジネスシーンにおける「エスカレーション」とは?英語の用法とは異なるって本当!?

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エスカレート、エスカレーターといったカタカナ語は日常用語として馴染み深いはずです。

しかしこれらの関連語であるエスカレーションは、主にビジネス用語として使われる機会の多い言葉といえます。

エスカレーションはどのような場面で、どのように使うべきなのでしょうか。

当記事ではエスカレーションの意味や用法だけでなく、類語や反対語なども併せてご紹介します。

エスカレーションはどんな意味?英語の意味とはちょっと違う!?

エスカレーションの意味をチェックしましょう。

また英語由来のカタカナ語の中には、英語の意味とは異なるニュアンスで使われるものもあります。

エスカレーションの場合はどのようであるかも併せて見ていきます。

英語「escalate」の名詞形

冒頭で述べたエスカレートの原型は英単語“escalate”です。

この名詞形が“escalation”で、さらにカタカナ語になったものがエスカレーションというわけです。

日本語は上位伝達の意味

英単語“escalation”は段階的拡大や増大を表します。

一方、日本語表現上のエスカレーションは上位伝達という意味で使われています。

上位伝達とは主に上司や上層部といった、指示監督を担う立場の者に情報を伝えることです。

上位伝達の性質上、組織における情報のやり取りが中心となることから必然的にビジネスシーンで使われることが多い言葉といえるでしょう。

段階を踏み的確な相手へ判断・指示を仰ぐ

エスカレーションを的確かつ適切に行うポイントは段階をしっかり踏むことです。

例えば新入社員が初歩的なミスを犯し、影響が軽微である場合は先輩社員が注意するのが一般的です。

しかし内容的に判断が難しい時には、担当セクションの責任者に判断や指示を仰ぐことになるでしょう。これがエスカレーションの典型例です。

ただ一足飛びに社長や役員層へと上位伝達するというのはいかにも拙速です。

役職者にはそれぞれ責任や裁量の範囲が決まっているため、最適なポジションの人物が対処するのが望ましいでしょう。

エスカレーションを行う際には、自分から見て一番近い上位者に報告・相談し、判断や指示を仰ぐというステップが妥当といえます。

エスカレーションの正しい使い方とシチュエーション

エスカレーションの意味を把握できたところで、次は正しい使い方をチェックしましょう。

エスカレーションが必要な想定チュエーションをいくつか列挙します。

エスカレーションはどんな時に必要?

エスカレーションが必要になるのはどんな時でしょうか。

簡単にいえば、独力で解決や判断が難しい状況が発生した時が当てはまるでしょう。

例えばマニュアルが整備されており、なおかつ遵守を徹底する職場であればマニュアルにない事象が生じた場合にエスカレーションが必要と考えるべきです。

コールセンターでイレギュラーが発生

コールセンターはマニュアルに基づく対応が徹底されている業種の1つです。

コールセンターに持ち込まれる案件の多くは類型化されており、これに対応するノウハウがマニュアルにまとめられているのが一般的です。

しかし今までに発生したことのない案件についてはマニュアルに基づく対応が困難でしょう。

このような事態がいわゆるイレギュラーに該当します。

例えば新商品や新サービスを提供して間もない頃に、会社側が把握していないような欠陥や不具合に関する問い合わせ、もしくはクレームがコールセンターに寄せられるという状況を想定しましょう。

この場合、顧客に対してどのような形で補償やお詫びをするかという判断をコールセンターのスタッフが下すことはできません。

経営判断となる場合は、コールセンター責任者よりもさらに上位の権限者へのエスカレーションが必要ということになります。

つまりマニュアルがいかに整備されていてもイレギュラーは発生するものであり、これに伴ってエスカレーションも不可欠であるということがいえます。

業務上の問題解決を上司に仰ぐ

エスカレーションは業務上の問題解決を上司に仰ぐ際に有効な手段です。

自分の責任や権限の範疇を超えるようなトラブルやクレームが発生した場合は独力で対応しようとせず、所轄の上司に問題解決を願うべくエスカレーションするのが望ましいでしょう。

医療現場で緊急のインシデントが発生

医療現場において人為的ミスのことをインシデントといいます。

患者に影響を及ぼすようなレベルのものであれば、事故と同義でアクシデントと呼びます。

医療行為においてミスが生じた場合、その影響を見極めることは看護士レベルでは難しいこともあるでしょう。

このような場合は緊急案件として医師へのエスカレーションが必要です。

当該インシデントが果たしてアクシデントに転じるほどの大きな影響を及ぼすものか、これを見極める作業はやはり緊急を要します。

ビジネスシーンにおけるエスカレーションと同様に、冷静かつ客観的な情報を整理して速やかに医師へとエスカレーションできるよう努めましょう。

エスカレーションの類語や反対語をチェック

ここでエスカレーションの類語や反対語を確認しましょう。

ただし日本語表現としてメジャーな情報伝達に関するものと、英語本来のニュアンスに基づく規模や範囲の増減に関するものとの2種類に分けられるのでご注意ください。

ボトムアップ

ボトムアップはいわゆる上位伝達のことで、下位の者から管理者や責任者など上層部に向けてのエスカレーションを指します。

トップダウン

トップダウンはボトムアップの対義語で、上位から下位への命令や指示のことです。

デスカレーション

デスカレーションとは英単語“de-escalation”のカタカナ語で、主に規模や範囲の縮小を指します。スペルの通り“escalation”を逆転させる意味の言葉です。

リダクション

リダクションとは英単語“reduction”のカタカナ語です。

環境問題でよく取り上げられる“reduce”(リデュース)の名詞形であり、縮小・削減・還元を指します。

エスカレーションを仰ぐためには?エスカレーションフローの重要性

緊急時においては、即座の判断が困難であったり現場責任者の権限を超えてしまったりという問題が発生する場合があります。

このような状況で役立つのがエスカレーションフローです。

エスカレーションフローは権限者の上下関係を網羅した相関図です。

これがあれば仮に一番近い責任者が不在の場合でも、より上位の責任者にエスカレーションして判断を仰ぐことが可能になります。

間違いに注意!エスカレーションは単なる報告ではない

エスカレーションを単純に上位伝達と読み換えることには、実のところ若干のリスクがあります。

というのも日本語における伝達や報告という言葉は情報を伝えるという点に重きを置いていますが、エスカレーションの要旨は異なるからです。

エスカレーションの本質として肝心なポイントは自身では判断できないような問題を上位伝達し、権限者の判断を仰いでベストな形で問題解決を図ることです。

つまり報告するだけでなく結果まで見届けるところまでが仕事であり、担当者としての責任なのです。

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