ビジネス用語

「ベネフィット」の意味とは?正しく理解して使い方もマスターしよう!

経営における必須ワードの1つ、ベネフィット。

単語だけではピンとこなくとも、「コストベネフィット」というセットのフレーズで馴染みがある方は多いのではないでしょうか。

ベネフィットは日本語で「便益」と訳されています。便益とは経済用語であり、ちょっと堅苦しい響きがありますよね。

意味についても一般生活レベルではさほど浸透していないでしょう。

利益と便益の違い、メリットとベネフィットの違いなどを踏まえながら、ベネフィットの詳細に迫っていきましょう。

ビジネスにおけるベネフィットの意味とは?

ベネフィットはビジネスシーンで使われることが多いカタカナ語です。まずはビジネスにおける意味を押さえましょう。

企業・個人が品物を売った「利益」のこと

企業や個人が商品を販売すると、売上が発生しますよね。簡単にいえば、売上から原価や諸経費を差し引いたものが利益です。

ビジネスにおけるベネフィットとは、主に利益のこと。利益と便益は全くのイコールではありませんが、便益には経済活動における利益の意味も内包されます。

社会的活動による「便益」「恩恵」「援助」「手助け」のこと

ベネフィットは社会活動における成果を表す場合もあります。

社会活動の成果とは、主に便益・恩恵・援助・手助けのこと。経済活動による利益とは、一言で言うと商売のもうけですよね。

一方、社会活動における成果を「もうけ」と表現するわけにはいきませんし、金銭的な尺度で測ることも不可能です。

「便益」が経済活動にも社会活動にも使えるのと同様に、ベネフィットという場合は社会活動の成果も含むというわけです。

ビジネスにおけるベネフィットには真の意味合いがある

ベネフィットと利益は一部において重複するものの、完全なイコールではありません。

ベネフィットにあって、利益にない要素とは何でしょうか。

「利益」をさらに深掘りする必要があり

ベネフィットを理解するためには、日本語の便益について理解する必要があります。

便益の本質を掴むには、利益をさらに深堀りしていくとよいでしょう。

一般的に利益とは、利潤やもうけのことですよね。一方、便益には利潤やもうけ以外の要素も含まれます。例えば満足度や幸福感といった、目に見えない恩恵も便益の一種。

先の節で、ベネフィットには経済的な利益と、社会的な便益・恩恵・援助・手助けの意味があると述べました。いずれも、「便益」という言葉で括ることができます。

ベネフィットとは、経済的にも社会的にも当てはまる便益のことなのです。

体験で得られたもの(満足度)がベネフィット

ベネフィットについて論じる際に大事なのが体験や実感を伴った、目に見えない満足度です。

経済的な利益やもうけは、数値によって可視化できますよね。

一方、満足度や幸福感については、相対的もしくは便宜的にしか可視化できません。

ベネフィットにおいて大事なのは「満足できたかどうか」という、極めて個人的かつ主観的な感覚に尽きます。

もっといえば、満足度に関する評価や判断の基準は自分次第なのです。

ダイエットを例にベネフィットの意味を考えてみよう

例えば、ダイエットに取り組む状況を想定してベネフィットの意味を考えてみましょう。

ダイエットのゴールは、体重を落としスリムな体型を手に入れることと位置づけます。

1ヶ月後、見事ダイエットに成功した時のベネフィットとは何でしょうか。

経済的な利益ではありませんよね。ダイエット成功によるベネフィットは、ウエストが細くなった・理想のスタイルに近づいた・着たい洋服のサイズにフィットするようになったなど、いずれも自分にとっての満足でしょう。

達成感や幸福感と言い換えても構いません。

先述の通り、ベネフィットとは主観的・個人的な満足度といえます。

注意点として、ベネフィットは主観的・個人的なものである以上、自身が設定する目的やゴールによっても左右されることを忘れてはいけないでしょう。

ベネフィットの使い方をシーン別でチェック

ベネフィットに関する基本的な知識については網羅できました。続いて、分野ごとの用例をチェックしてみましょう。

マーケティングにおけるベネフィットの意味

ビジネスの中でも、マーケティングにおけるベネフィットには明確な意味があります。

マーケティングにおけるベネフィットとは、顧客が購買活動によって得られる効果・効用のことです。

購買の対象は商品に限定されず、サービスや権利など無形のものも含まれます。

例えばダイエット効果を期待し、ホットヨガのスクールに通うとしましょう。

ホットヨガに通うことや、スクールを受講する権利そのものは手段であり、目的ではありませんよね。

あくまでホットヨガを通じて、ダイエットという成果を得るのが目的です。

マーケティングにおけるベネフィットとは購買活動そのものではなく、「購買したものから享受する成果」を指すということを押さえておきましょう。

医療におけるベネフィットの意味

医療の分野にもベネフィットの概念は存在します。医療におけるベネフィットは、医薬品の服用によって得られる効能・効き目のことです。

医薬品服用に伴う副作用は、リスクといいます。

ちなみに手術などの医療行為による成果・効果もベネフィットに該当しますが、医療の分野で特に説明なくベネフィットといわれた場合は「薬の効能」を指すと考えればよいでしょう。

日常でよく耳にするベネフィットの使い方を例文でチェック

ベネフィットは業界用語としてだけでなく、日常生活の中でも使われることがあります。代表的なものを紹介しましょう。

利益の意味でのベネフィット

厳密な経済用語としてでなく、単純に得られたり被ったりする利益のことをベネフィットという場合もあります。

例えば損害や損失を被る場合、必ずしも金銭的な計算を伴って表現するとは限りませんよね。
直感的に損得を判断し、損だとみなしたものを損失と表現する場合もあるものです。

利益の場合も理屈は同じ。直感的に得か損かを判断し、得に当たるものを利益と表現するということですね。

一般的な損得における得、すなわち利益をベネフィットと呼ぶ用例があることも覚えておきましょう。

恩恵の意味でのベネフィット

ベネフィットには恩恵という意味もあります。例えば日本語の「太陽の恵み」という表現を考えてみましょう。

太陽が発する日光からは植物の育成や、洗濯物を乾かすなど様々なプラスの作用を得られますよね。

太陽によってもたらされる恵み、すなわち恩恵をベネフィットと言い換えることができます。

日本語であれば利益と区別して「恩恵」と表現しなければならない事象についても、カタカナ語のベネフィットならば特に区別せずにカバーできるというわけですね。

ベネフィットと間違いやすいメリットの意味を解説

ベネフィットと混同されやすいカタカナ語として、メリットが挙げられます。

確かに似た要素はありますが、別物だといえる理由もあるのです。

メリットの意味を確認するとともに、ベネフィットの本質を知るきっかけにしましょう。

メリットの意味とは?

メリットを日本語で表現するなら、「利点」という訳が一番近いでしょう。

メリットには手柄や価値といった意味もありますが、一般的な用法としては利点が最もポピュラーです。

例えば「プランAではなく、プランBを採用する場合のメリットを説明します」といったように、選択における見返りや、優劣を論じる際の長所といったニュアンスが含まれるのも特徴といえます。

ベネフィットはメリットを超えた先のことを意味する

メリットには、優劣を論じる際の長所を表すニュアンスがあると述べました。

優劣を論じるということは、対象を比較する行為が前提になります。

例えば食品Aと食品Bの比較を行うとしましょう。

比較の切り口は価格、分量、味など様々だとはいえ、形式上の指標に基づいてメリットを訴えることは容易でしょう。いわゆるコストパフォーマンスや口コミ評価などが代表的ですね。

一方、ベネフィットを論じる場合に大事なのは便益という一点に尽きます。

優劣を基準としてより良い選択をすることが大事なのではなく、選択の結果得られる効用・成果こそが重要なのです。

ベネフィットの観点で食品Aと食品Bを論じる場合、食品Aを選択することで得られる効果と、食品Bを選択して得られる効果を両方理解する必要があるということです。

販売スタッフの立場であれば、顧客にとってのベネフィットを汲み取り、顧客のニーズに合った食品を提案する必要があります。

食品A、食品Bともに顧客のベネフィットにそぐわない場合は、全く別の食品Cを用意することになるかもしれません。

結果として食品Cを選択するとなれば、食品Aと食品Bの2商品における比較は、本質的に意味がないということもおわかりいただけるでしょう。

ベネフィットとメリットの違いを考える際には、商品選択の状況をイメージするとわかりやすいかもしれません。

ベネフィットの類語をまとめてチェック

ベネフィットにはいくつかの類語があります。代表的なものを紹介しましょう。

便益

日本語の中で、最もベネフィットのニュアンスに近い語句が便益です。いわゆる経済活動における利益だけでなく、社会的な貢献によって人々にもたらされる援助や恩恵なども含まれます。

満足

ベネフィットの本質として、満足という点も必要不可欠です。企業が利益を上げることも、消費者が商品を購買して喜ぶことも、患者が医療行為を受けて安心することも、全て「満足」という言葉で表現できるでしょう。

ベネフィットの反対語はマイナスイメージが強い言葉?

類語の次は、ベネフィットの反対語を考えてみましょう。ケースに応じて3つの語句が挙げられます。

ディスアドバンテージ

ディスアドバンテージとはアドバンテージの反意語で、悪影響をもたらす不利な点やハンディなどを指します。おおよそ「デメリット」に近い意味と考えればよいでしょう。

ダメージ

ダメージとは損害のことです。物理的な損傷や負傷のほか、精神的苦痛など目に見えない被害も当てはまります。

ロス

ロスの意味は無駄や損失です。代表的な例として、時間の無駄をタイムロスといったり、ペットを亡くした喪失感をペットロスと表現したりする用法が挙げられます。

ベネフィットの付いた言葉の意味

応用編として、ベネフィットと別の言葉を組み合わせたフレーズを2つ紹介します。

割とよく知られている組み合わせであり、ベネフィットそのものよりもフレーズ単位で浸透しているかもしれません。

コストベネフィットの意味

コストベネフィットとは費用や投資に対する見返り・利益のことです。経済用語のコストベネフィット分析も要諦は同じで、費用と便益の割合を分析するという手法を表します。

リスクアンドベネフィットの意味

医療・医薬の分野では主として医薬品を服用して得られる効果をベネフィット、そして副作用をリスクといいます。

簡単にいえば、医薬品の作用と副作用をセットにして「リスクアンドベネフィット」と呼んでいるのです。

話題オーディション番組プデュ内で使われるベネフィットの意味とは?

韓国の国民投票式オーディション番組、プデュ(PRODUCE X 101)では運営ルールの1つをベネフィットと呼んでいます。

プデュにおけるベネフィットとはアドバンテージを得る権利という意味で、具体的な例としては「実際の得票数とは別に、ボーナス票を獲得できる」といったものです。

プデュの例からも窺える通り、ベネフィットの内容は人や主体によって様々です。

ベネフィットとは個人的・主観的な価値観に基づくものであることを、いま一度お伝えしておくべきでしょう。

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