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挨拶の決まり文句「季節柄ご自愛ください」を解説!フレーズの意味や季節ごとの類似表現も紹介

手紙やメールの結びに使える決まり文句の一つに「季節柄ご自愛ください」というものがありますよね。

特に意識せず、何となく慣用的に使っている方もいるのではないでしょうか。

「ご自愛ください」だけなら話し言葉としても定着していますが、「季節柄」と組み合わせて「季節柄ご自愛ください」になると、書き言葉として扱われるのです。何ともユニークですよね。

当記事ではまず「季節柄」に注目し、個別に解説します。

「季節柄」の解説が終わったら、応用編として「季節柄ご自愛ください」をフレーズとして運用していく方法を探っていきましょう。

手紙やメールの結びの挨拶「季節柄」の意味とは?

挨拶文において「季節柄」はキーワードに当たる語句。

「季節柄」の一言が挟まることによって、必然的に挨拶文が書き言葉になるのです。「季節柄」の意味とは、一体どんなものでしょうか。

「季節柄」の季節は四季のこと

「季節柄」に盛り込まれている季節とは、四季のこと。

日本には四季があり、いつ何時メールや手紙をやり取りしても、春夏秋冬のいずれかの時期に必ず該当します。

四季の概念があるからこそ「季節柄」という言い方が成り立つのであり、四季折々の特徴に応じて相手の心配をする必要も生じるのです。

上記はごく当たり前のことですが、フレーズ「季節柄ご自愛ください」を理解する上でも重要なポイントなので是非押さえておきましょう。

「季節柄」は日本らしい美しさや奥ゆかしさを表現する言葉

「季節柄」の一言を添えるだけで、受け取る相手はその時々の気候や風情に思いを馳せるもの。

いわゆる季節の変わり目でさえ、「季節柄」のニュアンスに含まれるのです。

「季節柄」に、決まり文句や社交辞令の言葉という一面があるのは確かでしょう。

一方、せっかく「季節柄」を使うのであれば、日本らしい美しさや奥ゆかしさにも注目したいもの。

自分たちを取り巻く気候や風景に目を向け、同じ時を過ごす相手を気遣う思いやりを持ちましょう。

「季節柄」には、単なる挨拶以上の意味があるというわけですね。

「季節柄」は「ご自愛ください」と合わせて使う?正しい使い方と2つの注意点

「季節柄」は、単独で使うには不向きな語句。

「季節柄」と「ご自愛ください」を組み合わせる用法には、相応の理由があります。

「季節柄ご自愛ください」を正しく使うための基礎知識と、注意点をまとめてチェックしましょう。

「季節柄」に続く文は相手の健康を気遣う言葉が多い

先の節で述べた通り、「季節柄」とは自分たちを取り巻く時節や環境を踏まえ、相手の身辺や状況に思いを馳せる語句。

従って「季節柄」に続く一文には、相手の健康を気遣う言葉が相応しいでしょう。

「季節柄ご自愛ください」が一般的な使い方

上記の理由から、「季節柄」に続く一文として「ご自愛ください」を当てはめるのが一般的。

回りくどい言い方を避け、短い言葉で相手に対する思いやりを伝えるのは、日本語表現における美点の一つでもあります。

「季節柄ご自愛ください」はビジネスや目上の人にも失礼なく使える

「季節柄ご自愛ください」は、敬語表現における丁寧の言い回しに当たります。

公式・非公式を問わず広い場面で使えるため、ビジネスシーンや目上の相手に対しても失礼に当たりません。

注意点1:「季節柄お体ご自愛ください」は間違った表現

注意点の一つとして、「季節柄」と組み合わせる言葉を間違えてはいけません。

具体的には「ご自愛ください」というべきところを、「お体ご自愛ください」などと誤って表現する用例が散見されます。

「ご自愛ください」とは、相手の心身を気遣うフレーズ。

「ご自愛ください」だけでも相手の体に関する情報が盛り込まれているのです。

従って「お体ご自愛ください」という表現だと、相手の体に関するニュアンスが重複してしまうということですね。

「季節柄ご自愛ください」というだけで、相手の体を労わるニュアンスは十分伝わるのです。

注意点2:すでに体調を崩している人にも使用を控えよう

2つ目の注意点として、体調を崩してしまった人に向かって「季節柄ご自愛ください」と発言しないようにしましょう。

具合が悪いというのに、改めて体調の話題に触れられると嫌味に聞こえてしまうものです。

体調の悪い相手に対して声をかけるのであれば、「どうぞお大事に」くらいがよいでしょう。

「季節柄」と「時節柄」の違いとは?「時節柄」の意味や使い分けを解説

「季節柄」とよく似た語句に「時節柄」というものがあります。意味の重なる部分もあるものの、全くのイコールではありません。

「時節柄」の意味を把握し、「季節柄」との使い分けについてもチェックしておきましょう。

「時節柄」の意味とは?

「時節柄」とは、現代風にいえばタイムリーであるという意味。

時節相応、時節に相応しいといったニュアンスを含みます。

「時節柄」は食品が傷みやすいなど一言添えて注意を促す時に使用

「時節柄」はタイムリーであるということ。

例えば梅雨の時期などは湿気が多く、食品が傷みやすいですよね。

ご近所さんに食べ物のお土産を渡すとして、梅雨の時期であることについて相手との共通認識ができている場合は「時節柄、お早めにお召し上がりください」などと一声かけるのが妥当でしょう。

ちなみに「季節柄」も「時節柄」も、相手に対する気遣い・思いやりの言葉であると考えれば、存外すんなりと理解できるはずです。

季節のみならず「時節柄」は社会の風潮や時世を表現する

「時節柄」の意味合いは季節のみならず、社会の風潮や時世についてもカバーします。

「こんな風潮なので」「こんな時代だから」といった具合に、自分たちを取り巻く環境や情勢を表す意味があるのです。

使い方次第では、「時節柄」には否定や皮肉のニュアンスが含まれる場合もあるでしょう。

「時節柄」は「季節柄」よりも幅広い領域をカバーする分、使い方についてもいっそう注意が必要と考えられます。

四季折々の事柄を盛り込んだ「季節柄ご自愛ください」の挨拶例文を紹介

「季節柄ご自愛ください」というだけでも挨拶の言葉として十分通用しますが、せっかくなので四季折々の事柄を盛り込みたいと考える方もいるでしょう。

「季節柄ご自愛ください」と組み合わせて使える、四季それぞれの言い回しを紹介します。

春は寒暖の差や木々の芽生えにふれる言葉がおすすめ

春といえば厳しい冬が終わり、暖かな日差しがやってくる季節。動植物が活動を始め、木々が芽生える時期ですよね。

一方で冬の寒さは完全に消えてはおらず、昼夜の温度差には驚くものです。

以上のような情景を描写する言葉を盛り込めばよいでしょう。

例文

天候不順の季節柄、どうぞご自愛ください。

例文

花冷えの季節柄、くれぐれもご自愛ください。

夏は強い日差しや高い気温で体調を気遣う言葉がおすすめ

夏は何といっても、うだるような暑さが付きまとう季節。

強い日差しや高い気温など、身体に直接響いてくるような厳しさを伴う時期ですね。

例文

酷暑の季節柄、何卒ご自愛ください。

例文

梅雨明けの暑さひとしおでございます。季節柄、どうぞご自愛ください。

秋は肌寒さや木々の色の移り変わりにふれた言葉がおすすめ

秋になれば厳しい暑さは幾分和らぎ、紅葉に向けて木々の色にも変化が表れるもの。

四季の中でも特に叙情的な味わいのあるシーズンといえるでしょう。

例文

秋が深まりゆく季節柄、ご自愛ください。

例文

日毎に寒くなる季節柄、風邪など引かれませんようご自愛ください。

冬は寒さが関係した体調不良などを気遣う言葉がおすすめ

冬といえば言うまでもなく、最も寒さの厳しい季節。

寒さに伴って体調を崩す可能性も高まります。

冬の挨拶には、寒さに関連した話題で相手を気遣う言葉が相応しいでしょう。

例文

寒さの中にも春の兆しが感じられる季節柄、どうぞご自愛ください。

例文

寒気冴え返る季節柄、何卒ご自愛ください。

春夏秋冬に関する具体的な言葉で「季節柄ご自愛ください」の言い換え表現を例文でチェック

四季に触れながら相手を気遣う挨拶は、「季節柄ご自愛ください」以外にも存在します。

春夏秋冬それぞれについて1つずつ例文を挙げてみましょう。

春:例文

春爛漫の折、何卒健やかにお過ごしください。

夏:例文

残炎の折柄、何卒お身体を大事になさってください。

秋:例文

秋が深まりゆく時節、お体にお気をつけてお過ごしください。

冬:例文

長い冬もいよいよ終わりに近づいています。健康には十分ご留意ください。

時候の挨拶に使える「季節柄」の類語表現をチェック

時候の挨拶として、「季節柄」の代わりに使える類語表現をチェックしてみましょう。

「時候不順」は6月に使われる挨拶文

「時候不順」は6月に取り上げられる挨拶文の代表格です。

6月といえば梅雨の時期。少し晴れ間が出ていても、すぐに雨が降り出すこともしばしばですよね。

天候だけでなく、気温の差もめまぐるしいのが6月。

ゆえに天候不順でなく「時候不順」という表現がなされるのです。

「時分柄」は「時節柄」と同じ意味で使われる

「時節柄」の同義語に「時分柄」というものもあります。

「時分」とは「時機相応」という意味なので、「時分柄」は「時期が時期だから」「時期相応」というニュアンスです。

「時下」は書簡文の時候の挨拶に代える言葉

「時下」は書き言葉としての挨拶に使われる言葉です。

「時下」単体よりも、「時下ますます~」という言い回しの方がピンとくる方も多いでしょう。

特に手紙やビジネスメールなどの改まった媒体で用いられる、書簡文という位置づけですね。

「季節柄」の英語表現とは?英文メールの書き方や例文

「季節柄」は日本語独特の言い回しであると述べました。

英語圏にも四季の概念はあるものの、日本語の「季節柄」とピッタリ合致する表現は存在しません。

一方で季節に応じた挨拶に含まれる気遣い、思いやりを伴う言い回しは、やはり英語にも存在します。

例として、夏の厳しい暑さを過ごす相手の体調を心配する場合を考えてみましょう。

例文

・Try to stay out of the heat if you can.
(暑さを避けてお過ごしください)

・I hope you are taking care of yourself in the summer heat.
(暑い夏を、無事に乗り切っていることを願っています)

英語には「季節柄」のようにあらゆる季節をカバーする言い回しはなくとも、四季ごとの挨拶に相応しい表現は存在するということですね。

手紙やメールを書くとき「季節柄」にピンとこない時は?タオルの絵柄がヒントになるかも!

タオルや手ぬぐいには絵柄が付きものですよね。

まるで洒落のようですが、タオルや手ぬぐいには季節に応じた絵柄があしらわれていることも多いものです。

特に夏であれば風物詩である花火、風鈴、うちわなどが定番でしょう。

手紙やメールを書く際、「季節柄」にピンとこない時はタオルや手ぬぐいの絵柄をチェックしてみましょう。

文字通りの季節柄が見つかるかもしれませんよ。

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