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「思いがけない」の意味とは?故事成語「塞翁失馬」「塞翁が馬」から学ぼう!


「思いがけない」と発言する際、何か別の言葉と組み合わせて使うことが多いですよね。「思いがけない出会い」「思いがけない再会」などが典型例でしょう。

「思いがけない」には類語がいくつかありますが、場面に応じた言い回しを選ぶのがポイント。例えば大変な出来事を思わせる「想定外の」と比べると、「思いがけない」は幾分軽いタッチで使われることがわかります。

「思いがけない」の基本的な意味用法、類語や英語表現も併せて紹介するので、是非お読みください。

「思いがけない」の意味と使い方を解説!

「思いがけない」とはどんな意味の言葉なのでしょうか。基本的な意味をつかめば、自ずと使い方も見えてきます。

意識せずに使っている方も、今一度「思いがけない」の意味用法を確認してみましょう。

「思いがけない」の意味

「思いがけない」とは、予想していない・存外という意味。危険予測に代表されるように、人は自分の周囲に対して予想や予測を行い、危険や不安などから身を守ります。

「思いがけない」と形容される出来事は悪いことばかりではありません。いわゆるサプライズのお祝いや、瓢箪から駒のような嬉しいハプニングなどもあり得るでしょう。

予想や予測を上回る出来事が起こった時こそ、「思いがけない」という形容が当てはまるということです。

「思いがけない」の使い方

「思いがけない」に続く言葉の品詞は名詞と決まっています。「出来事」や「出会い」などの例からも明らかですね。

類語の「思いがけず」を引き合いに出してみましょう。
「思いがけず」は「思いがけない」と同じニュアンスを表すにせよ、名詞を形容する用法はありません。

というのも「思いがけず」は副詞であり、名詞の性質を形容することはできないから。例えば「思いがけず出来事」や、「思いがけず出会い」という表現は存在しないのです。

形容詞「思いがけない」の使い方として大事なのは、多くの場合名詞とセットで運用するという点に尽きるでしょう。

「思いがけない」が使われる場面とは?

「思いがけない」が使われる場面は、予期せぬ人との出会いや不慮の事故など様々。参考までに、代表的な4つの場面を紹介します。

身の回りで起こるイレギュラーな事象を思い浮かべてみると、より理解しやすいでしょう。

出会い

「思いがけない」のフレーズで人が関係するものといえば、何といっても出会いです。

人との思いがけない出会いや再会は、人生のターニングポイントして挙げられることが多いですよね。夫婦の縁や恩師との出会いなどが代表的で、好意的なニュアンスで語られることが多いといえます。

反対に悪い意味の出会いでも使われる場合があり、例えば物語やゲームの中では「思いがけない敵との遭遇」などの言い回しをされることも。

いわゆる強敵やライバルなどとの不本意なエンカウントを表現したもので、主人公を苦しめるような脅威の対象である場合もしばしばですね。

占いや運勢など、幸運・運気に関する話題

占いや運勢のように幸運や運気と密接な関係のある話題において、「思いがけない」は重要ワードの1つ。

時として努力や能力などとは別に、運が物事を左右する場合がありますよね。例えばゴルフにおける風向き、サッカーにおける雨の影響などは代表例といえるでしょう。

またスポーツのような勝負事とは別に、日常生活の中でも運の良し悪しを感じることがあるものです。

車の運転における混雑状況や信号待ちの頻度など、自分の力では如何ともしがたい要素が至るところに潜んでいます。

もっと身近なところでは、朝の報道番組では当日の運勢を占うコーナーが定番となっていますよね。対象が出会いであるにせよ発見であるにせよ、占いと思いがけないものとの奇縁は、切っても切れない関係にあるといえるでしょう。

事故などのトラブルやアクシデント

後述する災害や天災と区別して、事故に分類される出来事に対しても「思いがけない」の形容が付くことがあります。

自動車事故を例にとると、いかに自分が注意していても相手方に重大な不注意があれば、不可抗力で事故に巻き込まれてしまうでしょう。

交通事故にはいわゆる「出会い頭」という事象も多く見られます。なぜ出会い頭の事故が起こるかといえば、一般的な危険予測の範囲を大幅に超えた、正に思いがけない運転をするドライバーがいるからですね。

残念ながら現代文明においても、起こった事故に対して「思いがけない」と形容すべき場面はゼロではないのです。

災害・天災

災害や天災、いわゆる天変地異に該当する事象こそ「思いがけない」出来事の最たるもの。

地震や津波、台風・竜巻など、自然の脅威は人類の文明を嘲笑うかのようです。予報の精度が上がってきているとはいえ、災害や天災への万全な予防や対策を講じるのは至難でしょう。

仮に災害や天災についての予測をしていたとしても、不本意ながら予測を上回る影響を受けた時には、やはり「思いがけない」という形容表現をするしかないのです。

「思いがけない」の類語

「思いがけない」の意味そのものは比較的平易で、同義の言葉を使うことも多いでしょう。中でも代表格と思われる類語4つを紹介します。

予期せぬ

胸に秘め、期待もしくは覚悟することを「期す」といいます。予期とは、前もって期すという意味です。

以上を踏まえ、予期を上回る事象を表現したフレーズが「予期せぬ」に当たります。英語の“unexpected”と合致する言葉ですね。

不測の

見通しや予測から外れた様を「不測の」と表現します。

企業の危機管理において、重大なリスクに対応する方針を説明する際には「不測の事態」という文言が多く見られますよね。

文語調の堅い語句で、なおかつ「見通しや予測から外れた様」を一言で形容する語句が必要な場合には、「不測の」が最適といえるでしょう。

想定外の

天変地異などの大規模な事象を取り上げる際、想定を大幅に上回った状況を指すフレーズが「想定外の」です。

「想定外の」は元々「予期せぬ」「不測の」と同義であるものの、2011年の東日本大震災を契機として広く使われるようになりました。

今では、いわゆる「とんでもない出来事」を言い表す語句として定着しています。

予想だにしない

「予想だにしない」とは、「予想すらしない」という意味。「だに」とはやや古めかしい副詞で、一般的な副詞「すら」「さえ」と同様に形容表現を強調する効果があります。

上記を踏まえると、「予想だにしない」とは「不測の」や「予期せぬ」と同じ意味であることがわかりますね。

有名な四字熟語「塞翁失馬」

四字熟語の中に「塞翁失馬」という有名な故事成語があります。「塞翁が馬」ともいわれるので、こちらの呼称でご存知の方も多いかもしれません。

「塞翁失馬」は類語として紹介してもよいのですが、「思いがけない」のニュアンスを象徴する故事成語なので詳しく解説します。

「塞翁失馬」とは中国の前漢時代に著された、『淮南子』に登場する一節。塞翁とは当時、中国北方の塞(とりで)に住んでいた老人のことです。

多くの馬を飼育する塞翁の家では、馬にまつわる幸不幸が多く起こりました。一見すると幸運に思われる出来事が後の不幸を招いたり、反対に不運が幸運に転じたりという、正に予想もつかない出来事が続いたのです。

「塞翁失馬」は思いがけない出来事を象徴する事例であるというだけではありません。「災い転じて福となす」や「一喜一憂」といった不確かなことの多い人生の機微を表す、含蓄に富んだエピソードでもあるといえるでしょう。

「思いがけない」の英語表現を紹介!

「思いがけない」のニュアンスを含む表現は、英語にも存在します。日本語よりも具体性があり、状況に応じた使い方ができるのも特徴です。

“unexpected”

“unexpected”は「予期せぬ」の英語訳です。原型は「期待する」という意味の動詞“expect”で、さらに派生したのが“unexpected”です。

もう少し詳しく述べると、“expect”の受身形“expected”は「期待された」「期待のかかる」という意味ですよね。

“expected”の前に、逆転の接頭語“un”を付けることで「期待とは異なる」「予期せぬ」を表す“unexpected”に変化するというわけです。

“unforeseen”

“foresee”が「予見」や「予測」を示す英単語であることはご存知でしょう。“forecast”(予想・予報)の類語としても知られています。

“foresee”の受身形が“foreseen”(予見された)です。“unexpected”での説明と同じ理屈で、逆転の接頭語“un”を付けたのが“unforeseen”ということですね。

“un”の付いた単語からも窺える通り、基本的なレベルの英単語に関しては、語句の成り立ちに目を向けるとすんなり理解できるものも多数。決して難しいものではないことがおわかりいただけるでしょう。

“accidental”

上記2単語と比べて、より親しみやすいのが“accidental”です。“accidental”は、ほぼ日本語化されている“accident”(偶発事故・アクシデント)の形容詞に当たります。

不測の思わしくない事態をカタカナ語で表すと、アクシデンタルではなく「イレギュラー」や「トラブル」などが選ばれることが多いですよね。

カタカナ語としては定着していないものの、アクシデントの派生語である“accidental”(アクシデンタル)は理解しやすい語句といえるでしょう。

まとめ

良きにつけ悪しきにつけ、「思いがけない」事象は起こり得ます。どれだけ入念に策を練り十分なシミュレーションを行っても、自力で行えることには限界があるのです。

四字熟語「塞翁失馬」を思い出してみましょう。人生の幸不幸は複雑に絡み合っており、運不運の入れ替わりも目まぐるしいため、完璧な予測はできません。

「塞翁失馬」のエッセンスには、過度に一喜一憂するべきではないという意味も含まれています。

「人事を尽くし、天命を待つ」のようにある程度為すべきことを終え、見極めをつけたら、後は開き直るくらいの気構えで臨んでもよいでしょう。

「思いがけない」事象に振り回されない、地に足の着いた生き方をしていくことが大事ですね。

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